【中学受験】ギリギリで進学とランクを下げて余裕で進学するのはどちらが正解?
【中学受験】ギリギリで進学とランクを下げて余裕で進学するのはどちらが正解?
東京・大阪の中学受験国語専門塾
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今津です。
大阪・十三で書いています。
いよいよ4月が近づいてきました。
今春受験したお子さまたちは、さぞ今頃春休みの宿題を必死で片づけていらっしゃるのではないでしょうか。
最近多いのは「春休みに本を3冊読みなさい」とかいう課題です。
3冊が5冊だったりすることもありますし、目標20冊と言っている中学校も知っています。
ウチを出た生徒の皆さまは、そんなのどうということはありません。
一番簡単な宿題です。
ところで、保護者さまからよくご質問のある内容の一つに、「ランクアップしてギリギリ合格して通わせるのと、ランクダウンをして余裕を持って進学させるのと、どちらが良いか」というものがあります。
これ、実は一筋縄ではいきません。
お子さまの性質によるのです。
【ランクアップさせてギリギリで入学したほうがいいお子さまとは?】
ギリギリで入学した場合、入ってから地獄を見るかもしれません。
成績順位はいきなり最後のほうです。
まわりは少なくとも自分よりもできるお子さまです。
そんな状態で本当にやっていけるのか?
そうお考えになり、心配なさるでしょう。
このパターンであえて進学していただいたほうがよいお子さまは、ズバリ打たれ強いお子さまです。
メンタルの強いお子さまの場合、どうすれば這い上がっていけるかを冷静に考えはじめます。
逆に言うと、メンタルの強いお子さまが妥協して入りやすい学校に入学なさると物足りなく感じてしまいます。
精神年齢の高いお子さまもメンタルの強いお子さまと同様に、ギリギリで入学してもなんとかしようと懸命になります。
彼らは切磋琢磨できる環境にいたほうが絶対によいです。
チャレンジ校に合格できたということは、ここ一番での大勝負に強いということです。それは別の言い方をすれば、他のお子さまがたじろいでしまうような環境であってもしっかりと結果を残せるだけの何かをお持ちだということです。
ですから、そのような力をお持ちであるのならば、ギリギリで入学しても深海魚になることはあまり考えられません。
【ランクを下げたほうがいいかもしれないパターン】
実はこれについていちいちワタクシが申し上げなくとも、皆さまのお子さまはひょっとしたらランクを下げて入学なさる可能性を秘めています。
特に東名阪エリアの皆さまはそう言えるかもしれません。
というのは、あちこち受験なさるじゃないですか。
チャレンジ校が残念な結果に終わったということは、すなわちランクアップした学校にお入りにならないほうが逆に良かったということでもあります。
中学入試は、ごく一部の超人気校を除き、通常は入学までに「これだけのことは勉強しておいてくださいね」という学校の意思表示でもあります。
入試問題を分析すると、どのようなお子さまに入学してもらいたいかが手に取るようにわかります。
ですから、入試の時点でテストができなかったということは、その中学に入るには少し足りない何かがあったということです。
あってはならないですし、ないと思いますが、いわゆる「裏口入学」の方法があったとしたら、そんなものを使うことはダメだと思います。
やり口が汚いだとか、平等でないとか、そういうことを言いたいのではありません。
入学時点までにやっておくべきことができていないのに入学したところで、その学校の指導についていくことなんで到底考えられないのです。
そこまでして入学したとしても、おそらくお先真っ暗の6年間が待ち構えています。
【結局どういう受け方がいいのか】
一番大事なのはどの学校に行きたいかを明確にすることです。
特に私学については、校風やスクールカラー、強みは何かが学校によってまったく異なります。宗教の有無も確認しておくべきです。
どこの大学に何名通したとかよりも、それらを吟味すべきです。
その次に、チャレンジ校(偏差値プラス5程度)・適正校(偏差値と同じ)・安全校(偏差値マイナス5まで)をお考えいただくのが理想です。
また、過去問題を必ずチェックしてください。
同じ偏差値帯の学校であっても、お子さまの波長に合う合わないがあり、それにより合不合が決まってしまうことも往々にしてあります。
【こんなケースもありました】
ワタクシが個人塾をしていた頃の話です。
私立中では学校の中にコースがいくつかあり、それぞれ入学時点でのレベルに差があります。
A君はとある中学で3つあるコースのうち、真ん中のコースを第一志望にしました。
ところが、受験日当日、A君は普段の力を出すことができなかったのか、受験が終わってすぐに自宅に戻らず、ワタクシの教室にやってきました。
見ると、目に涙をいっぱいためて、声を震わせて泣いているのです。
全然できなかったのが悔しいと。
自分は絶対に今日の学校はすべっているに違いない。そう言っていました。
ところが、その日の夜にあった合否発表では一番下のコースにまわし合格していました。
とりあえず行きたい学校に受かった。けど、考えていたコースではなかった。
どうするか悩んだA君は、結局その学校に進学することにしたのです。
入学後、A君は自分が本当にギリギリで合格したことを知るわけですが、そこで心を入れ替えてきちんと頑張ることを決意しました。
中2のときにワタクシの教室に一時期戻ってきたA君ですが、古典文法を特訓してほしいと言ってきたので、全力で助動詞をやってもらいました。
中学受験のときに見ていたA君とはまるで違う様子に戸惑いながらも、地元公立中に進学せずに私学のB中学へ進学してもらって正解だったなとワタクシは思っていたわけです。
その後もA君はTOEICにチャレンジしたり、とにかく必死に勉強を重ねていき、関関同立の一角にあたる大学に見事に進学していきました。
現在は誰もが知る某損害保険会社に勤務しています。
正直なところ、中学受験のときの彼の様子からはそんな頑張りなんか到底想像もできませんでした。
私立中に進学してから、学校の環境や周りの仲間、親身に指導してくださる先生たちに救われたのだろうとワタクシは理解しています。
A君のようなお子さまを今までたくさん見てきました。
中学受験がすべてとはまったく思っていません。
(現にワタクシは性質上まったく向いていなかったので息子には中学受験をさせていません)
しかし、地元公立中以外の学校に進学していただいて著しく成長していただくお子さまもたくさんいらっしゃるわけです。
いろんなお子さまが在籍する地元公立中とは違い、わざわざ入試を受けて入ってくるような高い志を持つお子さまの中で育つわけです。
その学校の校風や指導方針が気に入って入学してくるわけですから、おかしなことを言う人はほとんどいません。
世間では中学入試を悪く言う人もいらっしゃいます。
それはそれで正しいことをおっしゃっています。
でも、その方々に一つだけ抜けている観点があります。
それは、中学受験は別にしてもしなくてもどちらでもいいということです。
したければすればいいし、したくないのならしなくてもいい。
しなかったら楽ですが、したらしんどい思いをする分プレミアムなことが待っています。
中学受験を楽に乗り越える方法があるとすれば、明確な目的を持つことと、あとはすべての教科の要となる読解力をしっかりと養うことだとワタクシは確信しています。
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